建築事例集
キッチン2つで心地よく暮らす|共有と分離を両立した二世帯住宅
親世帯と子世帯が、ちょうどいい距離感で寄り添いながら暮らせる住まい。大切にしたのは、互いを思いやる“配置”と、陽の光をどう取り込むかという“設計”でした。さらに、お施主さまが特に重視されたのは、内観の質感や床の素材、そして照明の計画。住まい全体に心地よさと上質さが溶け合う、こだわりの空間が実現しました。
重厚なそとん壁と石州瓦が織りなす風格
外壁には重厚感のあるソトン壁、屋根には耐久性に優れた石州瓦を採用し、メンテナンスを抑えつつも美観と風格を両立しています。さらに太陽光パネルも搭載し、現代の暮らしに求められる機能性も兼ね備えました。
重厚感あふれる玄関空間と大容量シューズ収納、洗練された廊下
玄関の壁面には、深みのあるエコカラットのグランクオーツ ダークグレーを採用し、洗練された重厚感を演出。
アール壁を設け、その先には大容量のシューズ収納。家族用玄関は壁で仕切られたプライベート空間となっており、靴の脱ぎはぎがしやすい工夫が施されています。
親世帯・子世帯が行き交う高級感あふれる廊下
それぞれの部屋から出入りしやすく、回遊できる動線のある廊下です。家の中をスムーズに行き来でき、快適に暮らせます。
【 親世帯のエリア 】
リビングに上質な質感と快適さをプラス
リビングの壁には、エコカラットの サンティエシリーズアイボリーを採用。
暮らしやすさを支える回遊動線
生活のしやすさに配慮した回遊動線が特徴です。キッチンから引き分けの二枚扉を通じて寝室とダイニングがつながり、廊下へも出られる設計。
衣類整理に特化した大容量クローゼット
寝室に隣接するウォークインクローゼットは衣類の収納に特化した大容量タイプで、収納力にこだわった空間になっています。
客間にもなる、仏間付き洋室
ウォークインクローゼットを通り抜けると、客間としても使える洋室へ。ここには仏間も設けられており、この空間も回遊できる動線の一部となっています。
彫刻欄間が照明に生まれ変わる
もともとの住まいで続き間に使われていた彫刻欄間は、新たに照明のシェードとして再生。落ち着いた空間に味わいある陰影を添えています。
また、かつての住まいで使用されていた立派な松の床柱は、照明の縁材として加工され、新しい住まいの中でもその存在感を保ち続けています。思い出の素材が、形を変えて再び暮らしの一部として活かされています。
【 子世帯の空間 】
家族が集う、開放的な21帖のLDK
1階に広々とした21帖のLDKを配置。家族が集まる場として、明るく開放的な空間を目指しました。
リビングの壁にはエコカラットのサンティエシリーズ グレーを採用。
南向きの大開口で、リビングにたっぷりの陽射しを
南側の大きな窓(高さ2.4m)とリビング階段上の高窓からたっぷりと光が差し込み、冬場も日差しが奥まで届きます。
上質な質感が際立つ、エコカラット採用キッチン
キッチンの壁面には、エコカラットのストーングレースダークグレーを採用。
キッチンから直結、便利なウォークインクローゼット動線
ウォークインクローゼットは裏動線としても活躍。子どもが小さいうちは1階で着替えが完結し、成長後も柔軟に対応可能。クローゼットを通り抜けて、トイレや洗面に廊下を通らずアクセスできる便利な動線も確保。
異なる表情を楽しめる、階ごとの空間設計
2階には、杉の無垢板(オリジナルの淀木材)を床材に採用。1階とは素材を変え、空間ごとに異なる心地よさを楽しめる設計としました。
雨や花粉から守る安心のインナーバルコニー
インナーバルコニーを設け、雨や花粉、PM2.5などの影響を受けにくい物干しスペースとしています。
バルコニー越しに広がる主寝室と充実収納スペース
バルコニーを抜けると主寝室へとつながり、その先には、大容量の収納が可能な納戸を配置。
将来を見据えた3つの個室と多目的に使える納戸
将来を見据えた3つの子ども部屋と、趣味や収納に活躍する納戸を配置。
【 二世帯で使う水回り 】
家族みんなが使いやすい、洗面とお風呂の設計
洗面台は2ボウル仕様で、朝の身支度が重なる時間帯もスムーズに。
親子でゆったり、広めのバスルーム
浴室は、お子さんとの入浴もしやすいよう広めのサイズを採用しました。
エコカラットで快適・上質なトイレ空間に
トイレの壁面にはエコカラットのルドラNXダークグレーを採用。調湿・脱臭機能に優れ、空気を心地よく保ちながら、上質な空間を演出します。
HOUSE DATE
設計:安井
建築士 安井
====私はこんな設計をします====
自然の力を味方にし、冬の日差し夏の日差しを窓の工夫や庇などで上手くコントロールして、快適な室内環境の提案を心がけ、エアコンなどの空調も最小限で済むような提案をしています。
また、無垢の木材を適材適所使い、愛着を持って経年変化を「経年美化」として育ててもらいたいと思っています。新築の新品もいいですが、10年20年経って「経年美化」した落ち着きのある家づくりができればと思います。
【安井建築士事例】